FS-60Q鏡筒の主な特長
小型ながら鮮鋭な像で定評のあるFS-60CB鏡筒に1群2枚のエクステンダーCQ1.7×を組み込んだ屈折望遠鏡です。同じアイピースを使って得られる倍率がFS-60CB鏡筒の1.6倍高くなるほか、中心像もより一層シャープになっているので、高倍率眼視にはFS-60Q鏡筒の方が適しています。また、周辺像も改善されているので、低倍率アイピースを使っても周辺まで均質な星像が得られます。
エクステンダーCQ1.7×は対物レンズと接眼体の間に組み込まれています。この設計により対物レンズの性能を最大限に引き出すことが可能となりました。中心収差はストレール比率でFS-60CB鏡筒と比べ10%以上向上します。周辺像は35mmフルサイズの端まで中心像とほとんど変わらないほどのフラットフィールドとなります。周辺光量は最周辺で95%が確保され、歪曲収差もほとんどありません。
FC-76DC対物ユニットをご購入いただき、対物レンズ部を入れ替えていただくことでFC-76DCU鏡筒と同等の状態にすることもできます。もう少し大きな口径が欲しい際にはグレードアップが可能です。
エクステンダーCQ1.7×を取り外すことでFS-60CBとして使用することもできます。FS-60CB鏡筒の状態ではFC/FSマルチフラットナー1.04×やレデューサーC0.72×などのアクセサリーを併用しての観測にも対応できます。フラットナーやレデューサーはFS-60Qの状態では使用できません。すでにFS-60CB鏡筒をお持ちの場合はエクステンダーCQ1.7×をご購入いただければFS-60Qと同じ状態にすることができます。
FS-60CB鏡筒との相違点
画像上がFS-60Q、下がFS-60CBです。FS-60Q鏡筒はFS-60CB鏡筒に専用のエクステンダーCQ1.7×をあらかじめ組み込んだモデルです。エクステンダーCQ1.7×を取り外せばFS-60CB鏡筒としてご使用いただけます。
おすすめの組み合わせ
★ センサーサイズの小さいCMOSカメラを使用した電子観望
口径60mm、f/10で600mmと小さくて汎用的な焦点距離に加え、中心像が鋭く画角の端までシャープな像を結ぶ特長を生かしてCMOSカメラ を使っての電視観望にもお勧めです。35mmフルサイズ周辺まで星像が良好なので、センサーサイズの大きいCMOSカメラを使った電視観望がおすすめです。
組み合わせ例
- FS-60Q鏡筒 + ZWO ASI585MC
M81 M82などの春の銀河が画角いっぱいに写る視野を得ます。
★ お手軽天体観察セット
タカハシ最軽量の望遠鏡と軽量架台のセット品です。手動経緯台の PRONTOと、自動導入経緯台の AZ-GTi からお選びいただけます。※アイピースは付属いたしませんのでご注意ください。
FS-60Q鏡筒のスポットダイアグラム
■FS-60Q 直焦点
f/10.0とやや暗いですが、35mmフルサイズの周辺でも中央比光量が約93%と豊富で、しかも中心から周辺までほとんど均一な像が得られます。高感度に優れたカメラを使えば天体撮影も十分可能です。
天体写真作例はこちら
主な仕様 | |
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商品名 | FS-60Q鏡筒 |
形式 | 3群4枚フローライトアポクロマート |
有効口径 | 60mm |
焦点距離 | 600mm |
口径比 | 1:10 |
質量 | 約1.6kg (ファインダー含む) |
鏡筒径 | 80mm |
対物フード外径 | 80mm |
全長 | 550mm |
ドローチューブストローク | 30mm |
メタルバック(*) | 158.4mm |
付属品 | 6倍30mmファインダー、ファインダー脚、アルミキャップ |
(*)接眼体後端より焦点面までの距離 |
システムチャート