ポラリエUは気軽に持ち歩ける軽量・コンパクトなモーター駆動式カメラ雲台です。広角レンズを取り付けた一眼カメラなどを搭載して星を追尾しながら撮影する場合や、回転運動を加えたタイムラプス撮影用の電動回転装置などの用途に使用できます。新たにWi-Fi機能を搭載し、スマートフォンなどから回転の設定が行えるようになりました。先代のポラリエと比べて20%以上の軽量化や、回転軸を支える2つの軸受け間距離を広げることにより耐荷重の向上を達成しています。また、オートガイダー端子(赤経のみ)や、レリーズ端子(φ2.5mm三極ステレオミニジャック)も搭載していますので、より幅広く活用することが可能です。
制御ソフトウェア
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対応するスマートフォンやタブレットとWi-Fiで接続させ、専用ソフトウェア(対応OS:Android 4.4以上、iOS 9.0以上)から回転の設定を行うことができます。設定可能な項目はカスタムモード時の回転速度、タイムラプス設定時のインターバルタイム・露光時間・回転速度で、多彩な撮影をお楽しみいただけます。この機能を使用するためには別途Wi-Fi接続が可能でOSが対応している端末と、制御ソフトウェアのダウンロードが必要となります。
側面端子類
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電源は本体内に単三電池を4本取り付けるか、5Vの外部電源を使用するかのどちらかで使用可能です。アルカリ乾電池4本では気温20℃、2.5kg搭載の環境で約7時間程度作動します。外部電源の端子はUSB Type-Cを採用しており、市販のUSBモバイルバッテリーなどが使用できます。単三電池、USB Type-Cケーブル、モバイルバッテリーは別売です。赤経軸のみの動作になりますが、市販のオートガイダー(別売)による制御にも対応しています。端子は6極6芯モジュラージャック(通称ST-4互換)なので、様々なオートガイダーが対応します。
赤道儀としての運用例
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天体は地球の自転のため見かけ上移動しています。この自転の影響を打ち消し、星を追尾するような回転運動を行うものが赤道儀です。ポラリエUを赤道儀として使用し、正しく設置させた状態で広角レンズや標準レンズを取り付けた一眼カメラなどで撮影することで星を点像に写すことができるようになります。撮影を行うにはポラリエU本体をカメラ用三脚などに取り付け、雲台ベースに自由雲台などの雲台を介してカメラを取り付けて行います。カメラ、カメラ用三脚、自由雲台などは別売です。
素通しファインダー・極軸望遠鏡
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正確な追尾のためには回転軸を地球の地軸と平行な状態に設置させる必要があります。極軸合わせと呼ばれ、広角レンズでの撮影であれば北半球の場合は付属の素通しファインダーと北極星を用いた簡易的な方法で極軸合わせを行うことができます。カメラ三脚の雲台を操作して素通しファインダーを覗き、視界の中央付近に北極星を導くことで極軸合わせが行えます。レンズの焦点距離を長くしたい場合など、正確に極軸合わせを行いたい場合では別売の極軸望遠鏡PF-LIIセットをお求めください。さらに別売の極軸微動雲台DXも併用することで方向の微調整ができるようになり、細かな調整が行いやすくなります。
上面スイッチ等
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追尾速度は恒星時、0.5倍速(対恒星時)、太陽(平均速度)、月(平均速度)、カスタムの設定が可能で、北半球・南半球どちらにも対応します。カスタムモードではWi-Fiで接続されたスマートフォンなどから任意設定が行えます(初期値4倍速)。
雲台ベース周辺
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タイムラプス撮影時に水平回転させたい際に便利な水準器と方位目盛が装備されています。新たな機能として露出中の動作を止め、露出終了後にまた動作させるSMS(シュート・ムーブ・シュート)機能が搭載されました。本体に装備されているレリーズ端子に別売のケーブルでカメラと接続し、スマートフォンなどのソフトウェア上から設定を行い撮影を行います。これにより一枚一枚の精度が高い連続画像を撮影することができます。
下面・背面
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底面や背面には3/8インチのカメラネジが装備されています。付属の変換アダプターにより1/4インチネジの雲台などにも搭載させることができます。ポラリエ用マルチ雲台ベースなどのポラリエ用別売部品の一部がポラリエUでも使用可能です。
主な仕様 | ||
微動 | ウォームホイールによる全周微動、φ58.4mm・歯数144山 材質:アルミ合金 |
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ウォーム軸 | φ9.8mm 材質:真鍮 |
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極軸 | φ40mm 材質:アルミ合金 |
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ベアリング数 | 2個 | |
駆動 | パルスモーターによる電動駆動 | |
搭載可能重量 | ■恒星時運転での配置時: (1)標準雲台ベース使用:約2.5kg以下 (モーメント荷重25kg・cm:回転中心より10 cmで約2.5kg) (2)ポラリエ用マルチ雲台ベース、カウンターウェイト等を使用した場合: 雲台を含めて6.5kg以下(カウンターウェイト等を含まず) (モーメント荷重65kg・cm:回転中心より10cmで約6.5kg) ■タイムラプス配置時:約10kg 以下(回転中心より10cmで約10kg) |
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追尾機能 | 恒星時追尾、0.5倍速追尾(対恒星時)、太陽追尾(平均速度)、月追尾(平均速度) :北半球・南半球対応、別途スマートフォンによる速度設定可 |
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素通しファインダー | 北極星導入用:等倍、実視界約8.9°(アクセサリーシューに取付け) | |
極軸望遠鏡 | 極軸望遠鏡PF-LII(別売)対応(専用取付アーム(別売)併用) | |
水平出し | タイムラプス用水準器装備 | |
方位目盛 | タイムラプス用方位目盛装備 5°間隔 |
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三脚取付 | 3/8インチカメラネジ穴×2箇所 (1/4-3/8変換ADネジ×1個付属) 薄型アタッチメントプレート規格に対応 |
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カメラ端子(レリーズ端子) | φ2.5mm三極ステレオミニジャック ピンアサイン:センターから順にシャッター全押し、半押し、COMMON |
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オートガイダー端子 | 6極6芯モジュラージャック(外部オートガイダー用) | |
外部電源端子 | USB Type-C | |
動作電源(市販品) | 単三電池×4本:アルカリ乾電池、Ni-MH充電池、Ni-Cd充電池に対応 外部電源 : USB Type-C型対応外部電源に対応 |
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動作電圧・消費電流 | 単三電池 : DC4.8〜6.0V 最大0.5A(2.5kg搭載時) 外部電源 : DC 4.4〜5.25V 最大0.5A(2.5kg搭載時) |
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連続動作時間 | 約7時間(20℃、2.5kg搭載時:アルカリ乾電池使用)外部電源使用時は電源に依存 | |
Wi-Fi機能 | 専用アプリケーションソフトウェアによりスマートフォンを ユーザーインターフェースとして使用可 |
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専用アプリケーション による動作環境 |
対応OS : Android 4.4以上、iOS 9.0以上 ・Wi-Fi規格:IEEE 802.11b/g ・データ暗号化方式:WPA2-PSK 条件を満たしていても使用できない場合がございます。 ご使用の際は必ず事前にアプリケーションソフトウェアの動作をご確認ください。 |
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大きさ | 88.5×72×110.5mm(除・突起部) | |
重さ | 約575g(電池別) | |
別売オプション | 極軸望遠鏡PF-LII、極望アームPU、極軸微動雲台DX、ポーラメーター |